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No.33

特にテーマはございません。日常で見たり聞いたり考えたことを、徒然なるままに。

「英雄の書」を読みました

正月休みは貴重な読書時間を確保できるーとばかりに、本を読みました。

(つーか、日常的に読む量がめっきり減ったので、これはイカン、今年は本を読む!

そんな中の1冊(上下巻構成の2冊だけど)、宮部みゆきさん著の「英雄の書」をご紹介。

 

宮部さんは、その作品が映画化されたりドラマ化されたり、とても有名な作家さんでいらっしゃいます。

(まぁ、私、映像化されたのは観てないのですけど

私も著作をアレコレ読んでいて、特に「魔術はささやく」や「長い長い殺人」辺りがお気に入り。

この方であれば、外れなくきっと楽しめる、そんな安心感のある作家さんです。

 

で、今作。ひと言で言うと、現代をベースにした異世界ファンタジー。

ジャンルとしては「ブレイブ・ストーリー」と一緒ですかね。

細かい内容については、先入観なしで読んで欲しい類だしネタバレもしたくないので、読んでください、面白いですよ、のひと言。

 

英雄の書〈上〉 (新潮文庫)

英雄の書〈上〉 (新潮文庫)

 
英雄の書〈下〉 (新潮文庫)

英雄の書〈下〉 (新潮文庫)

 

 

なのですけど、ここで言及したいのは、この作品が扱っているテーマが、とても広くて深いって所。

社会風刺的な部分もあり、とても普遍的・根源的な部分もあり、読みつつ考えつつ、思わずしっかり腰を落ち着けて読んでしまう、そんな本。

特に、題名にもある"英雄"という存在の持つ二面性についての言及には、大いに唸らされました。

 

そして、様々なテーマの中で、最も大きなテーマは"物語"。

世界は物語と共にある。物語が、また別の世界を創り出す。

そうやって、そこにはとても魅力的な舞台ができ上がる。その舞台で繰り広げられる冒険。うーん、面白かったなぁ。

何度か読み返したい、読み返す度にまた新たな気づきが得られそう、そんな深みのある作品だと思います。

 

また、物語は嘘である、とも書かれています。これに私は痺れました。

物語を綴る、創り出す作家さん自身が「物語は嘘である」と書く。頭を殴られたかのような衝撃。

物語を書く、という事に対する自分なりの意味を、本作を書く上で、見つめ直されたのかな、とも考えました。

(ぁぁ、このような強烈な衝撃を受けたのは、私にとって、"嘘"に対するネガティブなイメージが強いからかも知れないな

 

何だか、久しぶりにどっぷりと本の世界に没頭して、色々な刺激を掬い取れて、とても心地よく読めたのだ、と改めてしみじみしています。 

 

 

ヒトは誰しも物語を紡ぐ。世界には色んな物語がある。溢れてる。

手前勝手に自分で紡いだ物語の中で安穏としていたければ、ずっとそうしていればいい。

それを罪だとまでは、私は言えないけども、それで手に入れられるモノは限られている。

だから、ちょっと飛び出して、他所の物語に足を踏み入れてみるのも一興だよね。

 

あなたの紡ぐ物語はどんなモノですか?

 

 

ではまた、その内。

 

 

※補記

本作の続編が出るとのことで、とてもワクワクしております!やったね。