No.33

特にテーマはございません。日常で見たり聞いたり考えたことを、徒然なるままに。

心の研究

私は、自分の胸に注射の針を突き立てて、中に溜まっているモノを採取した。

それは真っ黒な液体で、ドロドロとした質感をしている。

 

そのドロドロを小さな試験管に詰めて、分離機にセットする。スイッチを入れる。

機械が働いている間に食事を済まそうと部屋を出る。

食堂で頼むのはいつもの日替わり。淡々と箸を口に運び、食べ終え、部屋へ戻る。

 

機械は既にと待っている。そこにはぼやけた色合いの米粒ほどの塊が転がっている。

塊をひとつずつ、培地を敷いたシャーレに入れ、保管庫へ運んだ。

これで今日の作業は終わり。

 

3日後。

シャーレを取り出して並べる。今回は、きれいに黄、赤、青、緑に染まったシャーレが並んだ。

 

黄色は、喜び。

赤色は、怒り。

青色は、哀しみ。

緑色は、楽しさ。

 

私はこれを心の4原色と呼んでいる。

 

 

心を採取し、分離し、培養する。

そして、心に何が潜んでいるのかを確かめている。

データを、こつこつと積み上げていく。いつ果てるとも知れない心の研究。

今のところ、確かめるのに時間がかかり過ぎるのが玉に瑕だな。