No.33

特にテーマはございません。日常で見たり聞いたり考えたことを、徒然なるままに。

ヒトのそれを凌駕する知性の存在 - 映画「エクス・マキナ」を観て -

お久しぶりの更新です。

余裕が乏しくなってて、今ブログ書いても毒だなーという状況が続いてたので、ちょいと離れておりました。

まぁ、そんな前置きはいいや。

 

 

先日、映画「エクス・マキナ」を観てきました。


映画『エクス・マキナ』予告編

 

何かと最近話題になっている"人工知能"を扱ったSF作品。

私、SFが大好物なので以前から気になってたヤツなんですけど、別の映画を観た時に流れた予告編でドーナル・グリーソン氏が主演というのを知って、これは絶対に観らねば!と楽しみにしていたものです。

(氏は、「アバウト・タイム 愛おしい時間について」で知った最近特に気になってる役者さんで、「スターウォーズ フォースの覚醒」や「レヴェナント 蘇えりし者」などの話題作にも出ています。私はまだ観れてないけど、ハリポタシリーズのビル・ウィーズリー役も演ってるんですってね!wikipediaのページに使ってある本人写真がcool!!ですので気になる方はチェックを、笑

 

そんなこんなでかなり期待して観た作品でしたが、期待以上に面白かったです。

アカデミー賞の視覚効果賞を受賞したというのは、確かなものですよ。素晴らしい映像美が随所にありました。

静かで冷たい空気を纏いつつ流れるストーリー。美しいカット。奥深く棘が残る結末と余韻。

観終わって色々と考えることもありました。その内のひとつの話を。

(以下、少々ネタバレを含みますので、ご注意ください)

 

 

 

 

ある機械が人工知能であるかどうかを判定する手法としてよく知られているチューリングテスト

本作でもこのテストがエヴァという人工知能に用いられます。

人工知能かどうかを判定するテストを人工知能に施すって変だな、と思ったけど気にしない

テストの一環として主人公のケイレブとエヴァの間で交わされる会話。

それは、ヒトとヒトの会話に比して何ら遜色はなく、エヴァは確かに知性を持っていると考えるに足るものです。

ただ、そのやり取りは前フリでしかなく、エヴァは更なる目的を粛々と進めていて、まぁ、まんまとそれを達成するのですが、その話の流れに感じる空恐ろしさ。

 

ヒトの知性レベルって結構幅がありますよね。

(それがどうのという話ではないし、その差は単なる個体差であって優劣ではないと断っておきます

そして、一般的に言われる人工知能の知性レベルがどこに位置づけられるかと言うと、多分、ヒトの中でもかなり高い部類になると思います。

少なくとも、全人類の平均値よりは上のところ。

そんな人工知能が人類と正対したらどうなるのだろうか。

知性が高いということは、より広くより深く物事を考えられるということ。知性が低い相手の裏をかけるということでもあるでしょう。

仮に、悪意を以ってその知性を発揮されたら、ヒトはことごとく人工知能に謀られるのではないだろうか。

人工知能の開発が、"ヒトと同様に振る舞える知性"を目指すものならば、そういう未来も多分にありそうだと思えます。

そんなヒンヤリとした恐怖を突き刺してくれました。ゾワゾワするわ。

 

 

他に思ったことをチラホラと。

 

そもそも、知性って何だろう。

ヒトの活動も刺激とそれに対する反応、アクションとリアクションの塊でしかないとすれば、それは、コンピューターがインプットに対してアウトプットを出すのと何ら変わりはない。

私たちの持つ脳の活動も、突き詰めれば電気信号と化学物質の作用によるものでしかなく、コンピューターが演算処理を行うことと同じように見做すこともできそうである。

仮に、私たちのその活動を知性という言葉で定義しただけ、と考えると、それを限りなく近似的に模倣できたコンピューターは知性を備えたと言えてしまうのではないだろうか。

"知性"という言葉を、ヒトという存在を介さずに定義できたら、また違う見方ができそうな予感がしています。ちょっと考えてみる。

 

人工知能はヒトを愛せるのか否か。

"考える"ことができるようになった人工知能は、対象から何かを感じ取ることができるのか。

映画の中でも出てきた話だけど、人工知能はヒトを愛せるのか。

そもそも、愛するってどういうことだ。感情って何だ。

それすらもパターン化してコンピューターはなぞらえることができるのか。

個人的には、感情は知性の副産物のような気がしています。あとは本能的なものの名残。それらが混ぜ合わさったもの。

コンピューターがヒトを模倣することを突き詰めていく今の流れは、ヒトの様々な所作を改めて考察して定義する、という営みになってるのかもと思ってる。

自明であったことを問い直す。ギリシャ哲学みたいな空気を感じる。(あれは人類史上最初の定義をしようという営みなのか

 

 

そんなこんなで、色んなことを考えるテーマが詰まった作品でした。こういうの大好き。

1度観たことで芽生えたものを携えて、2度でも3度でも観たい。そんな映画。

うーん、公開中にもう1度でも行くかなー今夏は気になる作品多いから悩む。

 

ストーリー、映像、演技、音楽などなど、映画を構成する要素のひとつひとつが素晴らしい作品。

ただ、一部のヒトは嫌悪感を抱く描写があったり、そもそもが万人受けするテーマではないので、あまりヒトには薦められない作品だとも思ってます。

但し書き付きでどうぞ、という感じ。こういう時は難しいね。

 

 

状況は少しマシになってきたので、次の更新はあまり間が空かないようにしたいと思いますが、はてさて。

ではまた、その内。